学校への道を駆けていく

空は雲一つない晴天

走りながら口から漏れる息は白く、寒さを表している

こうして寒い時期に走っていると昔を思い出す・・・



FateありえNight



第十.五話 ちょっと昔の思い出したくない話






(二年前ヨーロッパのとある国の山奥)


「ひぃーーーーーーーーーー」


俺は雪山を疾走しながら、後ろを見た

後ろから追いかけてくる人影は二人

一人は魔法使いの一人ににして師匠の青崎 青子

もう一人は死徒の姫 アルトルージュ・ブリュンスタッド

逃げながらも絶対に逃げ切れないと言う思いが頭を過ぎるがそれは無視

雪の積もった木々を掻い潜り、ただひたすらに走り続ける


ズゴーーン


「!!」


後ろを見ると俺が掻い潜った木を片っ端からぶっ飛ばしながら追って来る二人の姿がありました


「!!はっ」


俺は嫌な予感がしたので走りながら横にとんだ

ビュン

さっきまで俺の走っていたところを閃光が通る

ズゴーーーーーン!!

閃光は遠くにある山に当たってその山を吹き飛ばした


「しろーう、止まりなさい、止まらないと撃つわよ」


それは撃ってから言う台詞では無い!!といいたいがそんなことを言っている暇はない


「フフフ、野蛮ね青崎、何でも力ずくと言うのは・・・フィナ、リィゾ」


そんなアルトルージュの呼びかけに答えたのか、俺の左右から突然気配がした

誰かは解かっているが一応左右を確認する

俺の想像どうりそこにはアルトルージュの護衛の白騎士と黒騎士がいました

アルトルージュ・・・自分でやるか、やらないかだけで師匠とやっている事は同じだ


「シロウ、姫様の命令だ・・・悪く思うな」

「シロウく〜ん、僕には無いのかい?」


淡々と述べるリィゾはまだいいが、クネクネしているフィナは正直キモイ

両隣からじわじわと2人が走りながら近寄ってくる


(ちぃ!!逃げる場所が前しかなくなった・・・このままじゃいつか追いつかれる)


色々考えているうちにフィナが行動を起こした


「し、シロウ君僕に君の愛をおくれ〜」


突然あほな事が聞えたので幻聴かとも思ったが横を見るとフィナがこっちに向かってダイブしていた


「!!!!!!!!!!」


ドゴォ!!ズゴ!!ブジュ


三種類の攻撃がフィナを襲った

一つは俺が剣を投影し、とばした奴だが他のは無論師匠とアルトルージュからだった


「変態死徒・・・あんたいい根性してるわね」

「フィナ死ぬ?」


師匠はフィナを片手で持ち上げ、アルトルージュはフィナの首に爪を突きつけていた


(これはチャンス!!)


師匠とアルトルージュがフィナに気を取られているうち移動するしかない


投影・開始トレース・オン


俺はシルファリオン(※1)を投影し音を立てずに逃げ出した





それから数十分で投影した剣は消えたが、ぱっと創った割には良く持ったほうだろう

俺は現在雪山の中の洞窟にいる

最初はクサナギ(※2)を投影して逃げようかと思ったが、魔力で場所がばれてしまうかも知れないので止めた

それにしても一体どうしてこんな騒ぎに・・・


(数時間前)


俺はアルトルージュの城で執事の仕事をしていた

何故か昔、ここに来た時以来ここに来ると執事みたいな事をやらされる

お陰で今では何処に出してもまったくおかしくない立派な執事だそうだ(アルトルージュ談)

俺は仕事を終えたのでアルトルージュに昨晩の内に作っていたものを渡すため部屋に向かった


コンコン


「誰?」

「シロウです、少々用があったので参りました」


この口調は執事の時に使っているものだ

俺の言葉の後、ドアが開いた

そこにいるのは見た目十歳中ごろの少女にして死徒の姫アルトルージュ・ブリュンスタッドだ

最初聞いたときは顎が抜けるかと思うくらい驚いた


「シロウ、用は仕事じゃないんでしょ、だったら普通に話しても良いわよ」


アルトルージュは俺に言葉づかいを治すように言ってきた

2人の時は普通に話してと言われたが何でだろう?


「で何の用事なの?」


俺が思考に陥って話さなかったのでアルトルージュからきいてくる

手に持っていたものをアルトルージュに渡す


「何?この臭いはチョコ?」

「うん、今日は二月十四日だろ・・・もしかしてバレンタイン知らない」

アルトルージュはむすっとした顔でこちらを見ながら口を開いた


「知っているわ、

でもあれって確か日本じゃ女の子が好きな男の子に渡すんじゃなかったかしら?」


そう日本と外国ではバレンタインの意味が違う

外国では世話になった人や大切な人に物を送る

日本は何故か好きな男子にチョコをあげると言う事になっている

噂ではお菓子メーカーの仕業らしい


「うん日本じゃそうだけど・・・もしかしていらない?」


俺がそう聞くとアルトルージュは顔をブンブンと横に振った


「ううんありが「しろーーー」・・・」


廊下から師匠の声が響いてくる


バン!!


ドアを蹴り開け、部屋に入ってきた師匠は俺を抱きしめた


「もう士郎ったら可愛いんだから、これはもう告白と見るわよ」


何のことかはさっぱりだが、師匠は手に持っている包みを俺とアルトルージュに見せた

それは俺が師匠にあげたチョコだ、師匠がいなかったので部屋に置いて来たのだが激しく誤解しているようだ

アルトルージュは何故か師匠と自分のチョコを見比べていた


「・・・師匠それはいつもお世話になっている「・・・ちいさい」お返しで、え?」

「シロウどうして私のチョコは青崎のより小さいの?」


フルフルと震えながら聞いてくるアルトルージュ

正直もうすでにここから逃げ出したいがちゃんと説明しなくては俺に未来は無い


「アルトルージュ、それは「そんなもの愛の大きさの違いに決まってるじゃない」・・・」


師匠は俺の口をふさぎながらそう言った

正直今の発言は危険すぎる


「ふーーんでも青崎あなたのチョコは普通だけど私のは違うわ」


そう言ってアルトルージュは師匠の前に自分のチョコを突き出す

師匠は俺を離しチョコに顔を寄せ臭いを嗅ぐ


「こ、これは!!」

「フフフそうこれは士郎血入りチョコ、これこそまさに愛の証ね」


(やっやばい、今にも二人の背後からズゴゴゴゴゴゴとか聞えてきそうだ)


俺は足音を立てずにこっそりとこの部屋から逃げようとした

が部屋から逃げる前に2人がいっせいにこちらを見た


「「シロウ一体どっちが大切なの?」」


一体どうしてそんな質問が出てきたのだろうか?

俺にはさっぱりだがそんな俺にもわかることが一つある

どちらと答えても俺に未来が無いということだ


「それは・・・」

「「それは!!」」


バン!!


俺は持っていたスタングレネードを二人に向かって投げ逃げ出した




「2人もどうしてどっちが大切?とか気にするんだろう」


俺は洞窟の中で溜め息を吐いた

一体どうしてこんなことに、ただ単にお世話になったからそのお礼であげただけなのに

おおきさの違いだって単に師匠が良く食いそうだから大きくしただけだ

それと同様にアルトルージュのにも血(自分のではない)を入れただけだ


「ふう、ホント女の人ってわからないな」

「そう?」

「そうだよ、良くわからないことにこだわるし、それに・・・ん」

「それに何」


ガガガガ


横を向くとそこには師匠とアルトルージュにそのお供×2がいた

何故かフィナは首に縄が巻かれている


「どどどどーしてここが!!」

「ん、あれが案内してくれたわ」


そう言って師匠が指差した先には首に縄を巻いたフィナがいた


「ふふふ、僕のシロウ君への愛に不可能は無い」


ドカ!バキ!


師匠とアルトルージュがフィナを殴る音が一面に響いた

やはりあの変態ナルシルホモ死徒はいつか滅しなければ

俺が考え事をしていると首を師匠に首をつかまれた


「ふふふじゃあ士郎逝きましょうか」

「師匠今字が違いましたよ!!って言うかどこに」

「私の城のち・か・し・つ」

「いやーーーー、あそこだけは勘弁して!!」


俺は以前お仕置きと言われ地下室に連れて行かれたことがある

しかしそこでの出来事はまったく覚えてない

がしかしそれ以来地下室に近ずくと何故か胸の動機が激しくなり、激しい頭痛に襲われる

いった何があったんだ?


「「だ〜め」」

「シロウ、すまん」

「いやーーーーーーーー」







「いやーーーーーー」

「!!先輩どうしたんですか?」


辺りを見回すと桜は心配そうに、遠坂はあきれた顔で俺を見ていた


「いやちょっと昔のことを思い出してね」

「・・・そうですか」

「とにかく学校に急がないと」


ちなみにあの後何があったかはまったく覚えていない

ほんとに何されたんだ俺?



続く




後書き

とりあえずリニューアルSS第一回目です

改行しすぎと言われたので減らしてみました

とりあえず普通は一行、セリフや効果音に移るときは二行って感じです

まだ読みにくいと思った方は掲示板にて連絡ください

量的にもこんな感じで良いでしょうか?






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