このお話は全員と仲良くなりつつ雄二エンドって感じです

もしかしたらネタバレが入るかもしれないので注意してください





学校が休日の土曜日、生徒達が学校の疲れを癒す中、俺は果てし無くだれていた


「あ、熱い」


現在の外の気温は三十五度、まだ六月だというのに世間では順調にクーラーが稼動していた

……がしかし、我が家では扇風機が回っているだけでクーラーは稼動していない


「まさか一日で壊れるとは……」


昨日クーラーをガンガンに利かし睡眠していた所、河野家のクーラーはいきなりぶっ壊れた

夜中は気合で耐えた物の朝一で電気屋に電話したものの返ってきた答えは

「今同じような仕事が沢山入っているので修理に向かうのは三日後になります」との事だった


「ダメだ……三日も耐えれん」


電気屋はダメだったので気合で自分で直そうと思い、クーラ−をばらしてみた所、元に戻らなくなった

クーラーなんて買う余裕はもちろん無い、外にも出て涼める場所に行こうと思ったがドアを開けて三歩進んだところで挫折した


「……熱い」




涼しさを求めて




「まてよ」



クーラー(バラバラ)を見ながら考えた

自分で直せないのなら知り合いに頼めばいいじゃないか

この炎天下、わざわざクーラーを直すためだけに人を呼ぶのはどうかと思いもしたが

そんなことにはかまって入れない

思い立ったが吉日、早速電話する事にした

まず条件としてクーラーを直せそうな人を考える

@このみ……まず無理
 
Aタマ姉……できない事はなさそうなので直せそう、が何か要求されそう

Bいいんちょ……いまクーラーバラバラだがゴミになりそう

C由真……例え直せても来てくれないっぽい

Dるーこ……力を使えば直せそうだがもう使えないので無理

E笹森さん……彼女を呼ぶとこの暑い中UMA探しに付き合わされる可能性があるので却下

F珊瑚ちゃん(瑠璃ちゃん&イルファ)……直せる可能性はあるが、直さなくても姫百合家に直るまで住めばいいと言ってきそう


「タマ姉か珊瑚ちゃんか……」


どっちに電話しても危険な気もするが、この暑い中珊瑚ちゃんをここまで来させるというのは酷い気が……

タマ姉なら汗一つ流さずに来てくれそうな気がタマ姉に電話する事にした


トゥルルルルル、カチャ


『もしもし向坂ですが』


電話にでたのは俺よりも遥にダルそうな声の雄二だった


「もしもし雄二か」

『おおっ!!貴明か、今お前ん家行こうと思ってたんだよ』

「ん、何か用事でもあるのか?」

『姉貴がさ〜クーラーは体に悪いからつけちゃダメっていうんだよ

だからお前ん家で涼ませてもらおうと思って、でっちはなんのようだ?』


どうやらタマ姉はクーラーをお気に召さないようだ

クーラー直してくれなんていったら、強制我慢大会が開かれかねない


「いやもういいよ、じゃましたな……あと俺ん家クーラ壊れてるから無理だ」


タマ姉が電話に気付かぬように素早く電話を切る、これで頼みの綱は珊瑚ちゃんだけになった


トゥルルルルル、カチャ


『もしもし姫百合です』

「もしもしイルファさん、貴明です」

『貴明さん、電話してくるなんて珍しいですね』

「そうかな?ところで珊瑚ちゃんいる?」

『はい、珊瑚様ならいま瑠璃様と一緒にゲームをされております』


きっとゲームよりも瑠璃ちゃんの恐怖する様を見て楽しんでいるのだろう


「ちょっと変わってもらえないかな」

『はい、少々お待ちください』


電話越しにイルファさんが珊瑚ちゃんを呼ぶ声が聞える

ドタドタと騒がしい足音の後、珊瑚ちゃんが電話に出た


『る〜〜〜〜』

「こんにちわ、珊瑚ちゃん」

『たかあき〜電話なんてめずらしいな〜』


言われてみれば俺ってよっぽどの事がないと電話使わないような……

まあそれはさて置き


「実は珊瑚ちゃんに頼みたい事があるんだ」

『なに〜』

「うちのクーラーが壊れちゃってさ、無理を承知で聞くんだけど珊瑚ちゃん、クーラー直せる?」

『ん〜見てみんと解からんけど簡単なんなら直せるよ』


キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

心の中で喜びの叫びを上げる、珊瑚ちゃん最高!!


「ほ、ホントならお願いしてもいいかな?」

『ええよ、なら今からたかあきの家行くから、まっててな〜』


プチッ、ツーツーツー


「よっしゃ」

ガッツポーズをとり俺はもうすぐ戻ってくる人類の至宝クーラーに思いをはせた




〜数分後〜


ドアから出て待っているとリムジンが家の前で停車した

そして運転席から出てくるシルファさん、メイドロボって免許取れるのだろうか?などと思いもしたがとりあえず置いておく

後ろのドアからは珊瑚ちゃんと瑠璃ちゃんが出てきた……心なし瑠璃ちゃんが不機嫌に見える

「こんにちわ、貴明さん」


「こんにち「さんちゃんをぱしりにつかうなーーーー」……」


凄まじいとび蹴りによって俺の意識は落ちた







後日談(って言っても数時間後の話)


目が覚めると何故か姫百合家にいた俺

とりあえず「知らない天井だ……」などとお約束をしたがそれはあんまり関係ないので省略する

俺が気絶したあと珊瑚ちゃんがクーラーを見てくれたところ既に修復不可能とのこと

どうやら俺が分解した時に完全にクーラーの寿命を断っていたようだ

で何故俺が姫百合家にいるのか聞くと珊瑚ちゃんが最新式のクーラー(来栖川製)のを俺にくれるという

それを設置するまでの期間、ここで暮らしたらいいということ

最初は反対しようとしたが、所詮無理な話

ちなみに俺が目を覚ましたときには数日分の着替えなど生活用品が運びこまれた後だった



終わり





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