「さて、アルバイトか、セイバー何かしたいことあるか?」
「いえ、仕事なら何でも構いません、シロウに従います」
(う〜ん、何でもいいってのが一番困る答えなんだけどな〜)
「士郎、セイバーは可愛いんだから喫茶店とかファミレスのウエイトレスとかはどうかしら?」
俺は頭の中で想像してみる
「いらっしゃいませ」と笑顔で客を迎えるセイバー
客の注文を運んでいく際にめくり上がり見えそうになる
スカートの中
アヴァロン
そして客を笑顔で見送るセイバー
「いい・・・・凄くいい」
「なっ・・・」
セイバーが真っ赤になるが、それもまた萌えだ
「よしっ履歴書は家にあるから早速準備だ」
衛宮家的危機的状況 中編
履歴書を適当に偽造し、いざ出発しようとした所、玄関が開き、そこにいたのは桜のサーヴァント<ライダー>だった。
「ライダーどうしたんだ、こんなに早く来るなんて?」
こんなに早くとは言っても、もう昼前だが普段は夕方くらいから来るライダーにしては早い方だろう。
夕方に来る理由は、平日は学校があるからなのだが、ライダーは休日も夕方から来る。
桜が一度聞いて見たところ、どうも行く所があるとのこと、何処に行っているのかまでは桜も聞かなかったらしい
「シロウ、ちょうどいい所に、コレを」
そう言ってライダーが渡してきたのは茶封筒。
中身を確認すると十万円くらい入っている。
「ライダー、この大金は?」
「私と桜の生活費です。シロウもここのところ大変そうだったので」
ライダー・・・思わず涙が零れそうになる、一人でも気遣ってくれる人(厳密には人ではないが)いると嬉しい物だな〜
それにしても十万円は多い気がする、桜とライダーで五万円くらいだと思っていた。
それで五万円だけ受け取り、残りをライダーに返そうとするがライダーは受け取ろうとはしなかった。
「シロウ、コレはシロウのために用意した物です、受け取ってください」
「でもコレは多すぎるよ」
「じゃあ私が・・・」などと遠坂が言うがコレは無視する
「では、今度、春物の服を買いに行こうと思っていたところです、それに付き合っていただけますか?」
「・・・それでいいならいいよ、それにしてもこんな大金一体?」
遠坂とセイバーの眉の角度が凄い事になっているのを見なかった事にし、ライダーに尋ねた
「まあライダーとしての技能を活かして稼いだとだけ言っておきましょう、ヤマシイ事はしていないのでご安心を」
ヤマシイという言葉に頬が赤くなるのが解かるが、これ以上殺気を増やすわけにもいかないので顔を振って落ち着かせる。
「シロウ、私はこれから行くところがあるので、では」
「うん、いってらっしゃい」
ライダーは家から出て行ったが、今のお金と藤ねえと遠坂からお金を徴収すれば、生活費は足りることに気付き、セイバーにこの事を伝える。
「セイバー今ので生活費は大丈夫になったから、働くの辞める?」
「いえ貯えはあった方がいいでしょう、シロウ逝きましょう」
そう言ってセイバーは家を出て行った、慌てて遠坂と追いかけた
しかし今何か違ったような・・・・・・・
結果から言うと面接は合格だった。
そしてウエイトレスとして働き出したセイバー。
俺は遠坂と一緒に客席から見守っていた、何故かここの制服はメイド服っぽい、少しスカートの短い物だ。
最初はセイバーのぎこちない仕事っぷりを萌えながら心配しつつ見ていたが、途中で男性客の視線がセイバーに集中している事に気付いた。
なんと忙しくなってきて、セイバーの動きが慌ただしくなってきた。
その時思わず、スカートの裾が捲り上がりそうになる、その瞬間男性客の視線が一気に集中する。
しかも中にはカメラまで持っている奴もいる。
結果見えそうで見えなかったが、既に心は決まっている。
「遠坂・・・」
「解かってる」
俺の手には既に干将莫耶が握られていて、遠坂の手も鈍く輝いている
俺たちはカメラを持っていたやつを店の外に連れて逝った(店長の許可あり)
馬鹿を始末し、店に戻ってみるとそこには予想外の珍客がいた
「セイバー、その衣装もなかなか似合っているな」
人類最古の英雄、英雄王ギルガメッシュである
注文を取りに来たセイバーはギルガメッシュを確認するなり、聖剣を出そうとするが、周りの事を考え我慢する
「いらっしゃいませ、ご注文は何にしましょうか?」
笑顔のセイバーだが俺には心で涙を流しているのが見えた
「セイバーを貰おう」
「はっ?」
「我はセイバーを貰おう、幾らだ?」
ギルガメッシュお前そんなに死にたいのか?俺は余りの馬鹿な行動にある種の尊敬を覚えつつ、周りの人を非難させる
セイバーの手には既にエクスカリバーが握られている。
「
ギルガメッシュ、サヨウナラ
」
「まっ・・・待てセイバー、さっきのは我の冗談だ」
今更嘘とか言い出すが、もはや手遅れ・・・・・・
「
約束された勝利の剣
エクスカリバー
」
轟音と共に店は吹っ飛んだ・・・・(修理費は教会当てにしておいた)
それから本屋、スーパー、ファーストフードなどいろいろな所で働くが、ことごとくギルガメッシュが現れセイバーは首になっていった
そのせいでセイバーは凄く落ち込んでいる。
「セイバー元気出して、きっといいバイト見つかるって」
「・・・・シロウ、私がギルガメッシュを我慢できなかったのがいけないのです、役に立てなくてすいません」
セイバーから物凄くたれた犬耳が見える気がする
ちなみに遠坂は付き合いきれないと三軒目には帰って行った
「・・・!!そうだ、まだあそこがある、セイバー行こう」
そう言って俺はセイバーの手を握り引っ張っていった
後編に続く
後書き
いやーホントすいません、今回で終わらすつもりが三部作に・・・
まあ近日中にできるよう頑張りますのでお待ちください
そうそう恭也・改は決してギルガメッシュが嫌いなわけではありません。
むしろかなり好きな方です。
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