「ちょっと士郎いる!」

遠坂凛は衛宮家の今に入るなりそう言った。

何事かと部屋の中にいたセイバー、間桐桜、ライダーは凛を見る。

「凛どうかしたのですか、シロウなら今買い物に行ってますが」

セイバーは凛の様子を不思議に思いながらそう答える。

「なっ、遅かった・・・」

「リン、一体何があったのですか?」

「姉さん、先輩になにかあったんですか?」

「時間が無いから簡単に説明するわ、魔術師が士郎を狙って冬木に来ているわ」





一風変わった投影


「正確には、あんた達サーヴァントを狙って来ただけどね」

凛の言葉にあたりに緊張感が走る

「リン、本当ですか」

冬木には不可侵というのが魔術協会との取り決めだったので、このような事は起こらないはずだった
(このSSではこういう設定です)

「ええ、本当よ、さっき時計塔から連絡があったわ、馬鹿が一人こっちに向かったって」

「急いで先輩を探さないと・・・」

桜は部屋を飛び出そうとするがライダーがそれをさえぎった

「サクラ、この家は囲まれています、私の後ろに」

ライダーは手に武器を持ち、セイバーは既に武装している

「まさかもうこんなとこまで来ているなんてね」

「凛、相手は一人なのですか?多数の敵に囲まれていますが」

「言ってなかったわね、相手の魔術師はゴーレム使いよ」

足音と共に庭に多数のゴーレムが入ってくるのが見える

「ライダーここを急いでかたずけ、シロウのところへ急ぎましょう」

「そうですね、魔術師はここにいないようですから、シロウが危ない」

セイバーとライダーは共にゴーレムに向かって駆け出した




一方その頃、士郎は買い物に励んでいた


「う〜ん、今日の夕飯は何にしようか?」

士郎は夕飯の献立を考えながら商店街を歩いていた

何せ少しでも手を抜こうものなら、エクスカリバーりふじんないかり を喰らうことになるので食事には手を抜くことができない

聖杯戦争が終わってからの方が危険にさらされているのでは?とこの頃よく思う士郎だった

とりあえず八百屋に行こうとしたとき、直接頭の中に声が聞えてきた

エミヤシロウダナ、マワリノニンゲンヲマキコマレタクナイノナラココニコイ

その言葉と共に士郎の前の地面に砂で地図が描かれる、くしくもその場所は住宅街の中にあった公園

士郎は一瞬表情を歪めるが、頭を振り公園へと駆け出した




士郎が 公園に辿り付く人避けの結界が張ってあるのか一般人の姿はなく

とそこには数え切れない程のゴーレムとフードを被った男がいた

「お前が衛宮士郎 か」

男は士郎を見下すような視線で眺めた

「魔術師、一体何のつもりだ」

「衛宮士郎 サーヴァントを渡してもらおう、あれは貴様には過ぎたものだ」

ものという言葉に士郎はピクリと反応するが、魔術師は気にした様子もなく言葉を続けた

「お前に選択権はない、死ぬか渡すかだ」

その言葉と共にゴーレムたちが一斉に士郎を見た

「一つ聞きたい、お前はセイバー達をどうするつもりなんだ?」

「最強のゴーレムを作るための材料にする、そのためにお前には人質になってもらう」

ブチッ

このとき魔術師は何かの切れる音を聞いた

「ふーん、お前馬鹿だな」

あまりのストレートな士郎の発言に魔術師は怒りで顔を赤く染める

「お前サーヴァントの事を知ってるって事は、令呪でセイバー呼んだらどうするつもりなんだ」

「なっ・・・・」

「まあお前如きにセイバーを呼ぶまでもないか、それに試してみたいこともあったし投影・開始トレース・オン


『創造の理念を鑑定し、

基本となる骨子を想定し、

構成された材質を複製し、

製作に至る技術を模倣し、

成長に至る経験に共感し、

蓄積された年月を再現し、

あらゆる工程を凌駕し尽し―

ここに、幻想を結び一振りの剣と成す―!』

創った物は五尺の大太刀、その刀身からは圧倒的な威圧感が放たれている

最強と呼ばれた漢の経験に体が燃える様に熱くなるが何とか耐えきる

「さーてそれじゃ始めようか」

刀を構え士郎はゴーレムへと向かっていった






「結構手ごわかったですね」

セイバーとライダーはゴーレムの残骸の上に立っている

「まさか我が一撃に耐えるとは・・・」

セイバーとライダー2人でゴーレム十数体を倒すのに十分程かかっていた

「凛、シロウは見つかりましたか?」

「ちょとまって・・・居た、まだ無事ね、公園で戦っているみたい」

「では急ぎましょう、シロウではあのゴーレムを倒すのは難しい」

セイバーとライダーは凛と桜を抱え公園に急いだ




四人が公園に辿り着くと、そのまま驚愕の表情で固まった

士郎がゴーレム達を圧倒していた

セイバーですら一撃で倒せなかった物を一振りで真っ二つにし蹴散らしていった

「おいおいこんなものか、もっと骨のあるのはいないのか」

残っているのは三体のゴーレムと魔術師のみ

ゴーレムは意識などないはずなのに、何処か士郎を恐怖しているように見えた

「お前達何をしている、さっさと奴を殺せ!」

一体のゴーレムが士郎に向かっていき、襲いかかろうとするが届く前に真っ二つに切られていた

「魔術師今からでも諦める気はないか」

もはやゴーレムも残り二体、こちらはセイバー達もきているので魔術師の敗北は確実だった

「・・・・貴様だけでも殺す」

魔術師が言葉と共に膨れ上がる、服が破れそこから機械のような物を覗かせていた

ゴーレム達が士郎に向かってくる、そしてその後ろから魔術師が凄まじいスピードで駆けきた

「・・・諦めないか、ならコレで終りだ」

士郎が刀身を指先でなぞり始める、するとなぞられた所から紅く輝き始めた

なぞりきると士郎は魔術師以上のスピードで敵に向かって駆け出した

無明神風流 殺人剣 みずち

そして敵と交差するが、士郎にも敵にも変わった様子は見られない

「ははは何だ今のそよ風は、力尽きたのか、お前ら行け!」

士郎が力尽きたと思った魔術師がゴーレム達に指示を出すが、ゴーレムたちは動かなかった

「忠告する、動かない方がいい」

「黙れ、殺してやる」

魔術師が士郎に襲い掛かろうとするが、動こうとした瞬間片足が切れた

「なっ・・・・」

お前も聞いただろう、神風かぜ清響こえ

士郎の言葉と共に魔術師の手足が飛び、体にも無数の傷ができた

「体が機械でよかったな」

手足はなくなり傷だらけだが魔術師は生きているようだった

士郎は刀を消しセイバーたちの方を向き手を振るが、セイバー達は俯きながら震えていた

いいかげんにしなさーい!

士郎が最後に見たのは襲ってくる閃光だった

「・・・・なんでさ」

ガント→アンリマユ→ベルレフォーン→エクスカリバーのコンボは鞘を体に持つ俺でも無理です(衛宮士郎 談)



終われ




後書き

皆さん始めまして恭也・改と言います

今回は初SSを投稿させてもらいました

文章もちゃちいですがここまで読んでくださった方に感謝を

今回「投影、その極めた果てに」の凄い武器を投影するのではなく、凄い担い手の動きを投影するというコンセプトで書いて見ました

最初は長編を考えていたのですが、凄いアリエナイ話になりそうなのでやめました

最後に本当にここまで読んでくださった方ありがとうございました

ちなみにこの作品で使った技は鬼○のKYOの技です




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